いろんな料理やお菓子に使われている卵。
美味しくてアレンジのバリエーションも多く、栄養価も価格も優等生の万能食材ですよね。
一方で、食物アレルギーを引き起こす代表的な食材の一つでもあります。
卵アレルギーの有無が分からない赤ちゃんに、初めて卵を与える時、ちょっと不安だというママも多いのではないでしょうか?
安全に離乳食で卵にチャレンジするためのオススメの方法をご紹介します。
知っておこう!卵アレルギーのこと
卵といえば、食物アレルギーを引き起こす代表的な食材の一つです。
食物アレルギーとは、例えば卵を食べることによって、過剰な免疫応答が起こり、身体のあらゆる場所で炎症が起こることです。
その症状は人によって大きく差があります。
・唇に触れただけで唇が腫れる人
・たくさん食べると下痢を起こしたり湿疹が出る人
・少しであっても食べると呼吸困難を引き起こす人など様々です。
呼吸困難など命に関わる症状をアナフィラキシーショックと言い、この場合は直ちに病院で応急処置を受ける必要があります。
赤ちゃんにもこの食物アレルギーが起こる可能性は十分にあり、特に卵は注意すべき食品の一つと言えます。
しかし、成長するまで与えないというのも、かえって卵アレルギーを引き起こしやすくする、という報告があり、むやみに避けるのも考えものです。
では、卵アレルギーがあるのか無いのか分からない我が子にどうやって与えたら良いのでしょうか?
はじめて離乳食での卵を与えるときは、小児科に駆け込める午前中に!

与えるタイミングは離乳食をスタートする5、6ヶ月頃からごく少量であれば問題ないと言われています。
もし心配ならば、2回食に慣れてきた頃でも良いです。
いずれにしても、はじめて与えるときは、何かあった時すぐに小児科に行けるように、午前中からお昼頃に離乳食の卵を与えましょう。
また、小児科がお休みの「休診日」も避けた方が無難ですね。
一口ずつ与えるごとに、赤ちゃんの様子を伺ってください。
次のサインが赤ちゃんに見られたら、卵アレルギーの可能性があるので与えるのを止めます。
①唇が腫れてきた
②頬や口の周り、胸や腹などに湿疹が出始めた
③なんだかごきげんが急に悪くなった
④上記の症状の後、どんどん元気がなくなり呼吸がしづらそうだ
⑤口に入れるとぐずったり泣いて吐き出す
①~③の場合は、それ以上症状が酷くならなくても、与えるのはいったん止めて かかりつけの小児科で相談しましょう。
口に入れるとぐずったり泣いて吐き出してしまう場合は、ただの好き嫌いのこともあるので、はじめて与えた場合は無理強いせず様子を見ます。
その後、他の症状が出なければ次回またチャレンジします。
アレルギーがあると、過敏な赤ちゃんは吐き出すことがあるので、時には吐き出しも大事なサインになりうるのです。
呼吸がしづらそうにしている場合は、直ちに病院に連絡する必要があります。
与えるときは卵黄から
卵アレルギーを引き起こすのは主に生の卵白のタンパク質です。
ですから初回はしっかり加熱した卵黄を与えるのが基本となります。
そして少量から始めることも大事なポイントです。
だんだんと量を増やし、やがて加熱した全卵に移行します。
ちなみに、加熱するとタンパク質は変性する(形が変わり性質が失われたりする)ため、アレルギー応答が起こりにくくなります。
生だとダメだけど、加熱してれば食べられるというのはこれが理由です。
離乳食の卵を与える開始時期と与える間隔についてはこちらの記事を参考にしてください。
離乳食の卵のおすすめレシピ
①固ゆでのゆで卵を作り、卵白をはずして卵黄だけにします。
②こし器で卵黄をすりつぶし、粉状にします。
③赤ちゃんに与えるスプーンで1さじ分のこした卵黄を色々な食材と合わせて与えます。
もちろん冷ました白湯でのばして与えても良いですよ。
『離乳食 卵の組み合わせの例』
・いつものミルクや出汁でのばしてペースト状にして与える
・おかゆに加える
・じゃがいもやにんじんのペーストに加える
赤ちゃんの好きな食材に混ぜてあげると食べてくれやすいです。
食べてくれて、なおかつ問題が無さそうであれば少しずつ加える量を増やしていきましよう。
余った卵黄はミルクやだし汁と混ぜてペーストにしてから冷凍します。
卵白は冷凍に向いていないので大人向けの料理にお使いください。
離乳食 卵の与える量について
離乳食での卵の与える量・増やしていく量については、いろんな情報があって悩んでしまいますよね。
離乳食後期に入るまではスプーン1杯ずつ増やしていくと良いです。
卵黄でアレルギーの心配が無さそうであれば、全卵に移行していきます。
この頃はゆで卵にこだわらず、肉料理のつなぎ等の補助的に卵を使うという方法もあります。
意識していなくても加熱した卵白を少量ずつ与えることができます。
そうすることで他の食材もメニューの幅が広がり、食育を進めることにつながりますよ。
赤ちゃんに初めて卵を与えるのはちょっと緊張しますね。
でも考えすぎて不安になる必要はないですよ。
もしもの時の対応のポイントを押さえて、赤ちゃんの様子を見ながら進めれば大丈夫です。
美味しくて便利な卵、好きになってくれるといいですね!
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