毎年、秋が深まったころから徐々に話題に上り始めるインフルエンザ。会社勤めの方はお勤めの会社から、保育園や幼稚園、学校にお子様を通わせている保護者の方は、園や学校からインフルエンザワクチンの摂取を勧められることもあるのではないでしょうか。
インフルエンザワクチンに関しては、効果があるという意見や副作用ばかりで効果がないという意見、接種した方がいいという意見や接種しない方がいいというなど、さまざまな意見がありますが実際のところどうなのでしょうか?また、いつ頃接種するのが正しいのでしょうか?
インフルエンザワクチンには効果があるの?

インフルエンザワクチンにはインフルエンザに対する抗体が含まれています。
インフルエンザにはA型、B型といった型があり、ワクチンに含まれる抗体がインフルエンザの型に合っていなければワクチンの効果はありません。
ワクチンは、毎年どの型のインフルエンザが流行するのかを予測して開発されており、また対応できるインフルエンザの型の種類も年々多くなっています。
インフルエンザワクチンの有効性は約60%とされています。
これは、全員がワクチン接種を受けた場合、だれも受けなかった場合と比べてインフルエンザの発症率を60%減らすことができるという意味です。
たとえば、1クラス40人の学級が2クラスあり、一つは全員がワクチンを接種し、もう一つは誰も受けなかったとします。
誰もワクチン接種を受けなかったクラスで今年10人の患者が出ましたが、ワクチン接種を受けたクラスではインフルエンザ゙患者は4人でした。
ワクチンを接種していなければ10人発症したであろうところ、4人しか発症しなかった。
つまり患者の人数を10人から4人に減らしたということが、有効性が60%という意味になるのです。
インフルエンザワクチンは効果出るまでどのくらいかかるの?
では、インフルエンザワクチンはいつ頃接種すればいいのでしょうか。
ワクチンを接種してから身体に抗体ができ、効果を発揮するようになるまでおよそ2週間かかるといわれています。
そのため、流行が始まる2週間前には接種しておくのがいいでしょう。
一般的にはインフルエンザの流行は12月ごろからなので、11月中に接種しておくのがいいでしょう。
インフルエンザワクチンの効果の持続時間は?

インフルエンザワクチンは、接種後2週間前後で効果を発揮し出し、その後5か月程度は効果が持続するといわれています。
ただし、効果が現れるまでの時間とそこから持続する時間には個人差があります。