毎年、秋も深まって寒さを感じる時期になるとなんとなく警戒し始めるインフルエンザ。町中でもマスクをしている人が多くなったり、小さいお子様を持つお母さんは外出を控えたりするようになりますね。
11月ごろになると、病院や診療所、町の行政施設などでインフルエンザの予防接種を勧めるポスターが張り出されてきます。それでは、実際にインフルエンザの流行いつからなのでしょうか?
インフルエンザ流行のピークは1月から2月!

国立感染症研究所では、厚生労働省の事業の一環として、全国の定点医療機関を受診した患者数を週ごとに集計し、「インフルエンザ゙流行レベルマップ」として報告しています。
そのデータによると、インフルエンザの流行のピークは例年1月から2月となっています。
患者数は11月後半から徐々に増え始め、地域によっては春先までインフルエンザ患者が出ている場所もあります。
また、9月ですでにインフルエンザのために学級閉鎖をする学校が出たりと、流行のピークは地域やその年によって若干の違いはあるようです。
インフルエンザが冬に流行る理由
インフルエンザはなぜ冬に流行するのでしょうか。
その原因は、気温と湿度です。
インフルエンザウィルスは、21度から24度で湿度が50%の環境では6時間で約95%が死滅してしまいます。
7度から8度の気温で湿度が25%以下の環境では、6時間後も63%が生存していたという実験結果があります。
つまり、インフルエンザウィルスは気温が低く、乾燥した環境ほど長生きするのです。
逆に人間は寒くなるとウィルスの侵入を防ぐ粘膜の働きが弱まり、乾燥によって分泌物が濃くなることで線毛の働きが悪くなります。
つまり、ウィルスに感染しやすい状態になるのです。
この二つが重なるために、冬になるとインフルエンザ゙が爆発的に流行するのです。
しかし、だからといって冬が終わればインフルエンザにはかからなくなるかというと、そういうわけでもありません。
実際には5月ごろまでインフルエンザの患者数は残っているので、暖かくなってきたからと言って気を抜かずに、しっかりとしたインフルエンザ対策を続ける必要があります。
予防接種はいつ受けるのが正しいの?
インフルエンザの予防接種は、早く受ければいいというわけではありません。
インフルエンザワクチンは、その効果が発揮されるまでに2週間ほどかかります。
そのため、11月初旬から中旬あたりに接種するのがベストでしょう。